生命倫理の教材開発プロジェクト
参加者大募集
最終更新日2004年6月8日
高校生のための生命倫理教育教材見本の送付と
生命倫理教育プロジェクトへのご協力のお願い
バイオテクノロジーの発達によってもたらされる倫理的問題の多くが、社会の様々な場面で、より広く論議されるようになって来ました。生命科学の問題に対する関心は、世界的な話題を集めたクローン羊ドリーの誕生などによって、ますます広がっています。今や、全ての年代の人々が、科学技術やその産物をどう利用するかという、倫理的判断や選択の必要に迫られています。
学校教育の現場は、これからの社会を担っていく若い世代が、現代の生命倫理問題に触れる格好の場であるだけでなく、お互いの意見を聞き、議論することによって、理解を深め、選択肢を認識することの出来る場す。バイオテクノロジーのもたらす、倫理的、社会的問題を取り上げる上で、教育は不可欠であり、教育によって、さらに論理的な判断や議論を引き出すことが出来ると考えられます。
数年前、オーストラリア、インド、日本、ニュージーランド、シンガポールの5カ国で、高等学校における生命倫理教育について調査を行ったところ、生命倫理を教えるための適切な教材が不十分であるという意見が、どの国でも挙げられました。正確で、バランスの取れた情報を、どのように提示し、どのように教えることで、生徒たちがこれを自らの問題として考え、判断していくことが出来るのでしょうか。
生命倫理教育は、日本だけでなく、世界的にも、まだ新しく未開発な分野であるため、評価の基準や教育内容の取捨選択が追究されていないという実情があります。本プロジェクトは、より効果的で、使いやすい教材を提供したいという趣旨の基に、ダリル・メイサーが、ユウバイオス倫理研究会、筑波大学、国連大学、そして海外の大学及び高校の協力を得て着手し、教材の第一版が完成しました。
本プロジェクトでは、見本としてお送り致しました教材「Bioethics for Informed Citizens across Cultures」を、実際に授業で試していただける
先生(学校)を募っております。プロジェクトに参加していただける先生方には、教材の中からトピックを選んでいただき、実際に授業を行っていただきます。その後で、教材149p.、150p.に綴じ込みのフィードバック(意見、感想)用紙に、ご返答いただきたいと思っております。
この教材は、英語で書かれていますが、英語、理科、倫理、社会等の教科書として使用していただくことが可能です。過去に行ったアンケート調査の結果から、社会科や理科の分野では、すでにカリキュラムがみっちり詰まっているため、新しい内容を組み込むことが難しいという意見も出ていました。その点、英語科の授業では、文法や単語などに考慮すれば、例文として生命倫理にまつわるトピックが取り上げやすいのではないかという提案があったのです。さらに、現在使用されている教科書にも、環境問題や安楽死など、生命倫理に関わる内容が含まれていることから、更なるトピックを導入しやすいのではないかと考えました。また、本プロジェクトは、日本国内だけでなく、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、中国、台湾、フィリピン、マレーシア、インド、ネパール、メキシコ、南アフリカ、ポーランドでも同時に行っているため、国際プロジェクトとして比較を行う際に、共通の言語として用いることが出来るという利点もあります。しかし、生命倫理という分野の性質上、特定の科目、または特定のカリキュラムの枠にとどまることなく、参考にしていただけると思います。実際に、教材の準備段階では、社会科、理科等の授業で試行されました。部分的には日本語訳もありますので、同封致します。
なお、生命倫理教材、本プロジェクトの詳細、本プロジェクトへのフィードバック、ユウバイオス倫理研究会とユネスコが共同で作成した生命倫理辞典、本プロジェクトについて討議した第九回つくば国際生命倫理円卓会議(TRT9、ABC5)議事録等は、インターネット上で自由にご覧いただけます。
生命倫理教育プロジェクトにご協力いただける方は、下記まで、ご連絡下さい。授業を試行していただく際に十分な部数の教材、及び、生命倫理に関する資料を収録したCDを無料でお送り致します。
その他の方で、教材をご希望の場合は、ユウバイオス倫理研究会まで,郵便振替にて(2000円、送料込み)お申し込み下さい。
教科書サンプルのダウンロードができます
このたび、笹川平和財団の助成を受けて、ユウバイオス倫理研究会では生命倫理教育のための、教材開発プロジェクトを立ち上げました。より多くの皆様にご参加いただき、充実した内容のものをお届けできるよう、プロジェクトの全体像について、簡単ではありますが説明したいと思います。
概要:
このプロジェクトでは、高校や大学の授業で生命倫理問題について授業を行う際の教材の開発を最終的な産物として掲げ、広範なトピックの中から実際に授業を行う先生方が教えやすいものを選択してもらえるよう、なるべく多くの事例について取り上げていこうと考えています。この教科書は英語の教科書としての使用をターゲットとしていますが、生命倫理という分野の性質上、特定の科目、または特定のカリキュラムの枠にとどまることなく、参考にしてもらえると思います。
また、このプロジェクトには日本国内だけでなく、海外での使用を予定しております。特に台湾・フィリピン・オーストラリア・韓国・オランダといった国々が候補に挙がっております。
実施期間:
最終的な教科書は2005年の春に出版予定です。その前に、出版の前段階の各章を、ご協力いただける学校、または先生方に郵送し、改定を加えていく予定です。
募集内容:
上記のとおり、本プロジェクトでは教材を実際に授業で試していただける先生を大募集中です。教材の中から好きなトピックを選んでいただき、実際に授業を行っていただいた後で、簡単な評価用紙に返答いただきたいと思っております。製本前のすべての印刷物は、無料で送付いたします。郵送や通信にかかる料金などにつきましても、ユウバイオス倫理研究会のほうでご支援いたします。
詳しい情報や、教科書のサンプルページは、本ホームページにて随時更新してまいります。
もし少しでも興味がありましたら、下記の問い合わせ用紙にご記入の上、Eメールまたはファックスでご連絡ください。
問い合わせ用紙
お名前:
学校名:
担当科目:
当てはまるものに○をつけてください(複数回答可)
1. プロジェクトのもっと詳しい説明を聞きたい
2. 教材のサンプルがほしい
3. 授業で教材をつかってみたい
参考資料のダウンロード
教科書サンプルのダウンロードができます
教科書サンプルは、英語を母国語としない生徒さんたちを対象とした短いバージョン
と、英語が問題なくしゃべれる生徒さんたちを対象とした長いバージョンの二つを用
意してあります。クラスのレベルに応じて、お使いください。また、短いバージョン
でもまだ難しすぎる、など、コメントがございましたら、ぜひお寄せください。
トピックは今後もう少し増える予定です。
Download the book Macer, DRJ. Bioethics education for informed citizens across cultures (Eubios Ethics Institute) (published March 2004) as four document sequential files.
Download bioethics one topic per page English (25 pages) / Japanese (part 1, pages 1-19), as MS Word files.
To the yahoo groups Bioethics Education list serve for this project
To yahoo groups Bioethics for Student debate list serve for this project
長いバージョンのダウンロードはこちらから
Topic - Authors
Introduction to the textbook project bioethics - Darryl Macer
1. Making choices, diversity and bioethics - Darryl Macer
2. Ethical limits of animal use - Darryl Macer
3. Genetic privacy and information - Baoqi Su
4. Testing for cancer gene susceptibility - Lindsey Conner
5. Gene therapy - Darryl Macer
6. Brain Death - Alireza Bagheri
Picture of the brain for chapter 4
7. Organ donation - Alireza Bagheri
7.2. Heart transplant - Mitsuo Saitoh
8. Lifestyle and Fertility - Irina Pollard
Human sperm picture
Human sperm smear picture
9. Assisted reproduction - Irina Pollard
Micrograph of ICSI for chapter 9
10. Genetically modified foods/GE - Minakshi Bhardwaj
11. Telling the truth about terminal cancer - Dena Hsin
12. Euthanasia - Margaret Sleebom (plus Rok Lampe)
AIDS and Bioethics - Fumi Maekawa
14. Sustainable Development - Morgan Pollard
Internet Resources on Sustainable Development
Crossword on Sustainable Development
15. Driving personal automobiles - Rick Weisburd
Excel sheet for chapter 6 exercises
16. Ecotourism - Mary Ann Chen Ng
筑波大学生物科学系 ダリル・メイサー
Email <
asianbioethics@yahoo.co.nz >.
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